肉離れ

固有の筋肉が、その筋肉の性能以上の負荷が加わると筋肉の繊維が切れてしまいます。

スポーツなどで急激に強い筋肉の収縮が加わったり、急激に伸ばされたりすることで起こります。

また繰り返しの負荷をかける事によってだんだんと筋肉の繊維が切れていく事もあります。

多くの場合筋肉の質が低下（硬くなってしまっている）している時に起こりやすくなります。

硬くなったゴムを急に引っ張ると切れてしまうように、硬い筋肉に急激に負荷をかけると筋肉の繊維が切れてしまいます。

～軽度～

痛みは運動は通常に出来る。ストレッチをすると痛む。繰り返し運動を続ける事で悪化させるリスクが高まりますので早期に治療を開始しましょう。

～中等度～

運動の一部が痛くて出来ない。固有の筋肉に力を入れると痛む。押すと痛む。ストレッチをすると痛む。

～重症～

筋肉の断裂。半分以上断裂している場合は手術適応となります。力を入れられない。

肉離れは、筋肉の損傷なので、まず負傷してすぐ翌日に治るという事はありえません。

筋・骨格が原因の腰痛や肩の痛みなどはその場で良くなったり翌日には改善する事がありますが、肉離れは目には見えませんが筋肉の一部が切れている状態なので回復を早める為の施術が必要です。

運動が出来るからといって、運動を続ける事によって損傷した筋肉には繰り返し負荷がかかり、治りにくくなります。また負荷を繰り返しかけるという事は筋肉の傷口を広げているようなものなのです。

また何度も肉離れを起こしてしまう方もいます。

これは1つは、損傷した筋肉は治るか過程で瘢痕（はんこん）組織という状態になります。皮膚でいうとかさぶたみたいなものです。この瘢痕組織がまだある状態では正常な筋肉の働きが出来ません。ゴムでいうと一部分のゴムが伸びない状態です。なので無理に伸ばしたり、強い筋肉の収縮をすることで切れやすくなってしまうのです。

2つ目に筋肉の付き方の問題もあります。よく肉離れを起こしやすいのは、ももの前（大腿四頭筋）と後ろ（ハムストリングス）です。前と後ろで筋肉の付き方のバランスを悪く、どちらかが強過ぎたり、弱すぎると肉離れを起こしやすくなります。